【レビュー・感想】吉岡亜衣加「時の彩り」-やっぱり薄桜鬼は名曲揃い
吉岡亜衣加「時の彩り」2011/07/13
薄桜鬼アーティスト・吉岡亜衣加さんの3rdアルバム。
彼女は基本的に薄桜鬼のタイアップ曲ばかりを歌っています。
逆に言うと薄桜鬼しかない。
今回のアルバムも、薄桜鬼関連ではないのが13曲中たった3曲。
↓青文字が薄桜鬼関連の曲。多すぎぃ!
- 舞風 TVアニメ 「薄桜鬼 碧血録」 OPテーマ
- 時の栞 PSP用ソフト 「薄桜鬼 随想録 ポータブル」 OPテーマ
- 光の蝶 PSP用ソフト 「薄桜鬼 随想録 ポータブル」 EDテーマ
- 天ノ華 TVアニメ 「薄桜鬼」 ドラマCD テーマソング
- 心絵綴り
- 響ノ空 ニンテンドーDS用ソフト 「薄桜鬼 随想録 DS」 OPテーマ
- はじまりの詩 ニンテンドーDS用ソフト 「薄桜鬼 随想録 DS」 EDテーマ
- 風色ステップ ニンテンドーDS用ソフト 「薄桜鬼 遊戯録 DS」 OPテーマ
- ポケットキャンディー ニンテンドーDS用ソフト 「薄桜鬼 遊戯録 DS」 EDテーマ
- ラブレター
- 消えない虹 PS2用ソフト 「薄桜鬼 黎明録」 EDテーマ
- 風遙か PS2用ソフト 「薄桜鬼 黎明録」 OPテーマ
- 天葉
テンションぶち上がり和風ナンバー
やはり薄桜鬼らしい“和”を感じさせるアップナンバーはテンションがブチ上がる。
「舞風」と「天ノ華」はいかにもみんな大好き和風ポップでっせ!というメロとアレンジで、突出してカッコいい。
「舞風」はアニメ「薄桜鬼 碧血録」のオープニング曲で、新選組達が刀を交えながら駆け抜けていくようなアップナンバー。吉岡亜衣加さんは早口で歌うような曲は少ないので、Bメロの早口は新鮮で気に入ってます。
「天ノ華」は歌い出し「泪よ ひとひら流れてゆけ」 だけで心鷲掴み。
冒頭だけで「あ、これ絶対好きなやつだ」ってなりました。
裏声が凛としてて美しい
「時の栞」と「響ノ空」は憎いくらい薄桜鬼ワールド満載のラブソングで素晴らしい。
裏声が清流のように澄んでいて心地いいです、マジで。
特に「響ノ空」いつもあなたが響く〜〜♪の部分の美しさはガチでハンパない。
やっぱり和を意識してる曲ばかりなので、どの曲も笛や琴の音色が聴こえてきますね。
「風遙か」は他と比べてシリアスモード。大河ドラマのようなどっしり重々しい空気。
「舞風」と「時の栞」目当てでこのCDを手に取ったんですが、他の知らない薄桜鬼楽曲も名曲揃い。
これぞ乙女ゲームエンディング
「光の蝶」や「はじまりの詩」「消えない虹」はしっとりと聴かせるバラード。
可もなく不可もなく、乙女ゲームエンディング曲ってこんなのだよねという無難な曲。(「消えない虹」の黎明録は乙女ゲームじゃないけど)
どれもヨナ抜き音階で構成されているような曲ばかり。
吉岡亜衣加さんの裏声はアップナンバーよりもバラードの方が映えるなぁって思います。
ポップで素朴な一面も
「風色ステップ」と「ポケットキャンディー」は
みんなのうたかな?というくらNHKで流れてそうな明るく素朴なナンバー。
「薄桜鬼 遊戯録」は他とは違いちびキャラ?が登場するゲームなので、他のラインナップと比べると作風がガラリと違う。
ノンタイアップ
「心絵綴り」は、絶対に薄桜鬼の曲だと思い込んでいたけどノンタイアップ曲なんですね。
絶対薄桜鬼用に作られただろ!ってくらい名曲。
ただ 歌詞は薄桜鬼らしさを感じず、涙の数だけ強くなれるよ系応援ソングです。
「ラブレター」はピアノ&ボーカルだけから始まるバラード。
藤田麻衣子さんが歌ってそうな、超あるある&ベタベタのラブソングです。
「映画観たよ」が薄桜鬼の曲ではなかなか出ることがないから面白い(笑)
でもこの曲、悪くはないけど、普通すぎてつまんないなって感じ。
好き好きを繰り返す曲ってどうしても一休さんかな?って思っちゃうんですよね。
「天葉」は静岡県掛川市掛川茶ブランド『天葉』イメージソング。彼女は掛川市初代お茶大使でもあるので、それ繋がりでしょう。
お茶を飲んだ時のようにほっこりするような春の景色が見えてきます。
まとめ
吉岡亜衣加のアルバムというより、薄桜鬼主題歌集ですね。
なんで薄桜鬼ってこんな名曲しかないの???
薄桜鬼がヒットしたのは、主題歌がどれも素晴らしいっていうのも要因のひとつだと思います。
本人作詞作曲は「ポケットキャンディー」「ラブレター」「天葉」の3曲ですが、ぶっちゃけどれも超無難な平凡ソングって感じ。
作曲家さん達が作った曲とはクオリティの差が激しいなって印象。
本人的にはどういう曲が歌いたいのか、これだけ薄桜鬼の曲しか揃ってなかったらイマイチ分かりません。 (これ10年も前のアルバムなんだけど、今も薄桜鬼の曲ばかりでこの頃とそんな変化ないんですよね、彼女)
彼女はライブでは裸足で歌うタイプのアーティストなので、ノンタイアップではもっと大地を感じる曲が聴いてみたかったというのが本音。
まぁ薄桜鬼の曲はもちろん全体的に素晴らしかったし、ノンタイの「心絵綴り」が予想外に名曲だったので完成度高い1枚なのは間違いないです。