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【レビュー・感想】田村ゆかり「Strawberry candle」-まっさらな状態で聴けるありがたさ


Strawberry candle

田村ゆかりStrawberry candle」2019/05/22

  1. 聴こえないように♡
  2. Darling Darling
  3. セルフィッシュ
  4. 花チル夜道
  5. Libido zone
  6. シレーヌの心音
  7. 未来の果てにEscort
  8. 逢うたびキミを好きになる

 

田村ゆかりさん3rdミニアルバム。

清竜人感が溢れ出している 

田村ゆかり「聴こえないように♡」Short Ver. - YouTube

田村ゆかりさんの場合、作詞作曲者ってアルバム買うまで分からないんですよね。(私みたいなクレジットオタクがいるせいですよねゴメンなさいゆかりさん)

「聴こえないように♡」のMVが発表されたとき、「作曲者は清竜人清竜人ではないか」を何回も聴いてずっと考えていました(笑)

あの頃は清竜人さんの音楽あまり詳しくなかったから確信もてなかったけど、今なら分かる。

この曲は清竜人だ。

イントロの特徴的すぎる乙女ちっくワールド♡なメロディラインは、清竜人っぽさで溢れかえっている。

しかもそれっぽい要素があちこちに散りばめられているし。

歌詞カードを見ると相変わらず「♡」だらけ。

ここまでくると、もはや狂気。

最初から最後まで可愛らしい音があちこちで鳴っていて、 ずっと同じこのテンション。なんというか…ヤンデレソングという解釈もできそう。

ラストの「大好き♡」という囁き声は、うっは〜たまんね〜ってなりました。 

 

 

ライブ用アップナンバー

「Darling Darling」はおそらくライブを盛り上げるために用意されたアップテンポなナンバー。可もなく不可もなくという印象だけど、「ダーリン」が可愛いのと「もっともっと」は思わず叫びたくなる。

ラストの「逢うたびキミを好きになる」は、おそらくこのアルバム内で最もテンションが高い曲。

やっぱりキングレコード所属時のいつもの作曲家がいなくなったので、キャッチーさはあるけど作風が微妙に変わったなぁ、という感想。

ライブ用アップナンバーの中でも「未来の果てにEscort」はお気に入り。

この曲の前2曲がアダルティなのでそのギャップがすごいというのもありますが、単純にメロディが可愛らしくて乗りやすい。

ゆかりん「ランデブー」って言い方可愛すぎる。軽やかなストリングスのイントロも素晴らしい。

 

 

ちょっと懐かしさを感じる

不思議なシンセ音が特徴的な「セルフィッシュ」は、どこか懐かしさを感じられてクセになる面白い一曲です。「強がりなとこも 好きだよ〜」というCメロとラスサビのウィスパー気味なゆかりんボイスが可愛すぎる。

オタクはこういうの弱いんだよ!

「お願い いいでしょ…」は確実に王国民のことを殺しにかかっている。

サビの「声が〜」のメロが美しい「花チル夜道」は歌謡曲っぽいナンバー。

歌い出しが低くて「ひっっく!」と思わず声が出てしまった。ゆかりんの低い声は大好物なので、そりゃもうたまりません。

 

ただごとではない2曲

Libido zone」は先ほど「ひっっく!」 と言いましたが、こちらの方が低かった。

寂しげなピアノから始まり、無機質な打ち込みと金管楽器の音、ただただ感情を殺したような「You just make me  love you」という低すぎるゆかりんボイスは度肝を抜かれます。

そもそもタイトルが「リビドー」って!えっ こんな単語使って大丈夫なの?(※リビドーとは性的欲求や性衝動という意味がある)

シレーヌの心音」は、シレーヌってなんやねんってググったらセイレーンのことでした。

セイレン

ギリシャ神話]美しい歌声で船乗りを魅了し破滅させる上半身は女性、下半身は鳥の怪物たち

引用元:カタカナ新語辞典

愛と罪に溺れて沈んでいくのに、逆らえないという背徳感あふれた曲をゆかりん淡々とした声で歌っているというのがすっげー面白い。

ラストのボーカルだけの「溺れてる 溺れてる 沈んでく 沈んでくよ」で「あなたはもう戻れないんだよ」とトドメ刺された気分。 

ただごとではないこの2曲。昔はそこまで良さに気づかなかった大人なゆかりんが、今となっては大好きすぎる。 

前回のミニアルバムと同様、バランスの良い曲並びでした。 

 

 

最初に聴くとき、作家情報は知らない方がいい

最近 田村ゆかりさんはアルバム発売が決定したとき、アルバムタイトルは発表しても曲名や作家情報はなかなか出さない。出すのは絶対に発売後です。

これは、作家情報によって曲に先入観を持たれてしまうから。

確かに、音楽は誰々が作ったから良い曲!というわけでは絶対ないし、純粋なままリスナーに届いてほしいに決まってる。

私は以前、アルバムを買ったら、作詞作曲者も歌詞もタイトルも一切見ずにシャッフル再生して、CDの裏に記載されてるタイトル一覧を眺めながら「この曲のタイトルはどれだ?」というクイズをひとりでやるのが好きでした。

でもこれだと、曲順にこだわっている製作側からしたら嫌われるやつだろうなぁ…って(笑)

だから、最近はシャッフルせずに上から順に作詞作曲者も歌詞もじっくり見ながら聴くことが多くなり、おかげで作家のことがだいぶ詳しくなった。

作家情報が発表されたら、「〇〇さんだ!ってことは、こういう系の曲かな?」とかいろいろ妄想しちゃうけど、これ絶対何も知らないまま聴いた方が楽しめるな…って、たまに思います。

作家も歌詞も一切知らないままでタイトル当てるゲームしてたときの方が純粋に楽しんで聴いてた気がする。

別に作家情報を見るのは聴き込んだ後でもいい。

初めて聴くときは、まっさらな状態でっていうのが一番なのでしょう。

ほとんどのアーティストが作詞作曲者を発売前に発表しちゃう中、ゆかりさんのように発表しないスタイルを貫いてくれるのは非常にありがたいですね。