【レビュー・感想】水樹奈々「LOVE & HISTORY」-素朴な曲との別れが名残惜しい
水樹奈々「LOVE & HISTORY」2002/05/01
水樹奈々4枚目シングル。ライブでの定番曲「POWER GATE」と同時発売されました。
パワゲと対になってるようなジャケット
2枚同時発売という思い切った賭け。パワゲは明るいイメージの曲だから“陽”っぽいジャケットに対してこちらは“陰”っぽいジャケット。
初期の水樹奈々はショートヘアのイメージが強いので、この頃にロングってもしかしてレアなのかも?
あとやっぱり「もっと可愛い衣装着せたれや…」と何度見ても思う。
この水?と花?のグラフィックが安っぽさ全開なのは相変わらずです。
LOVE & HISTORY
サウンドが00年代初期の音楽シーンを感じさせるヒロイックナンバー。実は個人的にパワゲよりも好き。
カッコいい系だけど、近年の曲と比べるとまだ大人しく素朴。
前作の「The place of happiness」と同じゲームの主題歌なので、似たような系統の曲です。
作詞作曲者が同じ(ってか初期の水樹奈々は作曲:住吉中、作詞:村野直球が基本)で、AメロBメロが「The place of happiness」と似すぎてて焼き直し感は否めないけど、カッコいいから気にしない。
Faraway. Faraway. この想いを
Faraway. Faraway. 胸に秘めて
遠く遠くきみのもとへ
愛の歴史刻みたい With you…
壮大なタイトルに相応しい壮大な歌詞。(しかし相変わらず中身がない)
「Zutto,Zutto, 」あたりは絶妙にダサいなぁって(笑)
この絶妙なダサさこそが、初期の水樹奈々楽曲クオリティ。
Summer Sweet
恋はチョッと危険に
恋はチョッと甘めに
二人の距離 縮めてゆく
歌がめっちゃ上手い90年代アイドルを彷彿とさせるシンプルなアイドルポップス。
若い頃の奈々さんの歌声は、確かにこういうしっかりと聴かせる素朴で可愛いアイドルポップスが合ってるし、生き生きしている。
聴きどころは「チョッと」の歌い方!!
たまに、ふと思い出した時にこの「チョッと」がめちゃくちゃ聴きたくなる、不思議な曲。
このシングルで住吉中さんプロデュース終了。寂しい…
この次のシングルから矢吹俊郎さんプロデュースの多重コーラスロックが多くなりますので、素朴なのシングル曲はこれが最後。
矢吹さんの曲あたりから、水樹奈々楽曲がドカンと世間にインパクトを与え始めたんだと思いますが、個人的にこういう素朴な曲も好きなので、寂しくなる…
これからどんどんテンポも速く、どんどん難解な曲になっていきます。
水樹奈々全盛期のときのアルバムなんて、アホみたいにうるさいですからね。(もちろんそれも大好きだけど)
素朴な曲、もっと出してください。